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在ニューヨークの金融マンが語る、(下らない)日常と雑感。そこには勝利も栄光もなく、ただ日常があるだけです。

アメリカで歯科治療②~診察編

前日の夜から何となくズキズキすると思っていた歯が、本格的に痛み出したのが午後2時頃。あ、これは治療が必要なレベルの痛みになってきたな、と思いました。

 

まずはどこでもいいから近くの歯医者で診て貰おうと思い、保険会社のウェブサイトから近所の歯医者を探して電話をすると、「では今日の午後4:30に来て下さい」とのこと。

本来であれば、ウェブサイトに出てくる医院を1つ1つ検索にかけて、評価の高い歯科を選びたかったのですが、「今すぐ・今日中に診て貰いたい」というレベルの痛みになっていたため、もはやどこでもいいと思って駆け込みました。

アメリカの医院は、歯科に限らず一般の病院も完全予約制を取っていて、どれだけ痛いだの今すぐ診て貰いたい!!と電話口で叫んでも予約枠が埋まっていれば、「今日はアポが取れません(先方の心の中:それだけ痛いんだったら911に電話して救急で診て貰えば?)」とハッキリ断ってくるので、午後になって電話してアポが入るだけでもありがたいのです。

 

アメリカで病院に行くと、ながーーい問診票(もちろん英語)を記入させられます。既往歴は何か、アレルギーのある薬や食品は何か、だけでなく、「支払うと同意したものに関しては絶対に支払います」という誓約書まで入っています(笑)。日系の病院にいくと、この問診票に日本語訳が振ってあるところもあるので、こういうところは便利ですね。

SSN(ソーシャルセキュリティナンバー)も書かされます。SSNが無い方(留学生の方とか、結構いますよね…?)はどうするのか、どうなるのか、すみません、私には分かりません。

 

個人的な経験では、いくらながーーい問診票に丁寧に記入してもよく読んでいない看護師・医師も多いため、書いてあることをまた口頭で聞かれる事も多い(アレルギーはあるの?とか)ですが、再確認の意味もあるかも知れないので、ここは諦めて毎回答えていきましょう。

 

今回は看護師から症状を聞かれ、「昨日の夕食時にモノを噛んだ時から痛み出してきた。痛みはひどくなってきている」と伝えると、じゃあレントゲンを撮りましょうという事になりました。

 

しばらくすると歯科医が診察室に入ってきて、レントゲンを見るなり、「この歯は以前Root Canal(根管治療)してるね。ウチでは診れないから、Endodontist(*後述)のところに行って診て貰ってね。じゃ。」と言うではありませんか。診察時間は3分でした。

えっ、治療してくれないの?この痛みを放っておくの…?ってかEndodontistって何者…?

 

受付に戻ると、①この抗生物質(3日分)を飲んで下さい、②ウチから紹介しているEndodontistはこの2人。どちらもアナタが持っている歯科保険は受け付けている”はず”だから、自分で電話して予約して下さい、とだけ言われました。

 

流石アメリカ、こうだよな…と思って一度帰宅し調べてみると、アメリカの一般歯科医(General Dentist)はクリーニングとか虫歯の治療を行い、根管治療(歯の神経の治療)はEndodontistという専門歯科医が行うそうです。しかも、1根管あたり(定価)$1000-$1500ドルかかるらしい、と…。

こうなると、自分の保険会社と契約しているEndodontistのところにいかないと、自己負担がいくらになるか分かったもんじゃないなと思っていたところで、そういえば日本の歯科医でアメリカの某大学院に歯科留学している友人がいたではないか!と思い、連絡してみることにしました。

 

やはり持つべきものは友達です。非常に納得のゆく説明をしてくれました。

 

①日本では町の歯科医が何でも治療してくれるけど、アメリカは完全分業制で、神経にかかる治療は、Endodontisが顕微鏡を使って精密に行う。専門医なので上手だとは思うが、高い!

②本当にEndodontistによる治療が必要なのか、もう1件歯科を回ってセカンドオピニオンを貰ってからでも良いのではないか?(今日行った歯医者さんが、面倒な治療をしなくない為にEndodontistに回した可能性も捨てきれない。)

 

特に、②は有益でした。確かに、今日診てもらった歯医者がヤブなだけじゃないか、という淡い期待もあり、翌日、保険会社のウェブサイトで見つけた日本人と思われる歯科医の医院に朝イチで電話し、予約をしました。

 

その間、薬局で買ったアセタミノフェンを飲み、痛みをしのいでいました。 f:id:PlusUltra:20170311040418j:plain