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在ニューヨークの金融マンが語る、(下らない)日常と雑感。そこには勝利も栄光もなく、ただ日常があるだけです。

アメリカで手術をする③〜事前検査編

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手術前には一度病院に来て、事前検査を受けなくてはなりません。これは日本でも同じでしょうか。

 

内容はまぁ日本でいうところの人間ドックを大げさにしたような感じです。

 

あっち行って血を取って来いとか、こっち行ってナントカ先生の問診を受けてこいとか。

 

面白いなと思ったのが、私を診断した内科医が「Weill Cornell Medicine」という、HSSに隣接するコーネル大学医学部付属病院の身分証を下げていたことです。HSSは整形外科病院なので、両院で専門医を上手く回し合って活用しているのかも知れません。

(そして、コーネルのセンセイが私に指一本触れてゆくたびに、請求される額が大きくなってゆく…。)

 

半日かけてCTまで終え、ほぼ終わりかなーと思いかけた時に、「アメリカ資本主義社会」が私に牙を向いてきました。

 

MRI室まで来たところで、受付の人が「ドクターAから聞いているかと思いますが、MRIの費用については保険会社の事前承認には入っていなかったというか、そもそも聞いていませんでした。一応、手術が終わったら他の請求書にまぎれこませて保険請求してみますが、拒否されたらこれは自費になります。」

 

ええぇぇーー、なんじゃそりゃ…。

自分の手術がそこまで大げさなものでもないと知っていたので、MRIって絶対に必要なものなんですか?と聞くと、「無くてももちろん出来ますが、あると血管の位置が正確に分かるようになるので、手術の安全性が格段に高まります。」

 

全身麻酔で手術を受ける身に、この台詞はないよなぁ…、Noって言えないじゃん。。。

 

じゃあ、一体いくらかかるんですか?と聞くと、

キタ━━━━━(゚∀゚)(゚∀゚)(。A。)(。A。)(゚∀゚≡゚∀゚)、「I don't know at this moment(現時点では分かりません)」。

 

なぜこんなことが起こるのかと思って調べてみたのですが、このサイトによるとアメリカの医療費って「思いつき価格」のようです。一応、病院ごとに「この治療はいくら」という指針みたいなものはあるけれど、保険会社から高けーよと言われたらじゃあ40%オフにしましょうとか平気でやるため、寿司屋のトロの「時価」みたいな感じで、会計の時に常連さん(※大手保険会社)から大将今日は高いねと言われるとじゃあ半額でいいよ、みたいなそんなノリで割り引いたり割り引かなかったりするらしいです(ただし、無保険で交渉力を持たない患者は満額請求されるみたいです・・・。) 

ちなみにMRI、「いやそれじゃ困るから$100か$1000か$10000の中から一番近い数字を教えてくれ」とゴネてみたら、「う~ん、$200から$1000のどこかになると"思う"よ(I THINK、を強調してました…)」とこれまたザックリとした答えが返ってきました…。