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在ニューヨークの金融マンが語る、(下らない)日常と雑感。そこには勝利も栄光もなく、ただ日常があるだけです。

アメリカで歯科治療①~歯科選び編

歯が、痛みました。しかも、どんどん痛みがひどくなってきます…。

 

 

「アメリカでの歯の治療費は滅茶苦茶高い!」とよく聞いていたので(実際、学生時代に留学していた時は、日系人の歯医者さんの好意で「学割」にして貰って、虫歯1本の治療が$400でした…)、日本に帰国する際には馴染みの歯科に行きクリーニングと検査をやっていたのですが、それでも防げない歯痛でした。

 

という訳で、まずは歯科探しから。

ここがまたアメリカの面倒くさいところなのですが、日本のように保険証を握りしめてご近所の歯医者さんへ…、という訳にはいきません。

自分が加入している歯科保険(私の場合は某M生命)と契約している歯科医を見つけなくてはなりません。もし自分の保険会社と契約していない歯医者に行くと、診ては貰えるのですが、

  • そもそも定価が高くなる(歯科医の目線:ウチは一般の患者には虫歯一本$500を請求しているけど、契約先の保険会社の患者なら定価を$350に下げますよ、という話)
  • 保険会社のカバー率(保険会社の目線:ウチの保険を受け付けていない歯医者に(勝手に)行くのであれば実費の60%しか負担しません。でも、契約先の歯科にいくのであれば実費の80%を負担します、という話)

というシステムになっています。上記の”例”の場合、自己負担は;

  • $500 x (1-60%)=$200
  • $350 x (1-80%)=$70

とかなり違ってきます。

歯科でも一般の病院でも、医師単位で「A保険とB保険は取る」、つまりそれ以外の保険会社はウチでは契約していませんよ、という事になっているので、自分の加入している保険がいま診て貰いたい医師と契約しているのか、というのは支払いの面で死活問題なのです。

 

ですので、アメリカの歯科選びで最初にやらなくてはいけないのは、「自分が持っている保険を受け付けてくれるのか?」という確認です。

もっとも、電話で病院に予約を入れる時には名前を聞かれる前に「どこの保険を持ってるの?」と絶対に医院側から聞いてくるため、間違って自分の保険会社がカバーしていない先に行くということはないかと思います。

 

こんなのおかしい、日本ではこんな事はあり得ない、と言っても始まらないので、受け入れるしかありません。

 

どんなに海外経験が長くなっても、「医療と床屋は日本語の通じる所がいい」理論に基づいて、日系の電話帳を握りしめて日系の歯科に電話しまくるのもありですが、現代はネット社会です。自分の加入する保険会社のウェブサイトから、ZIPコード(郵便番号)を入れるとその周辺の歯医者さんを表示してくれるサービスを用意している保険会社も多いので、活用してみて下さい。そこで日本人風の名前(例:Taro Yamada)が見つかれば、そこに電話してみるというのは手だと思います。もし日本人風の名前が見つからなければ、諦めて他の歯科に電話するしかないでしょう(それか、自己負担増を覚悟の上で、加入する保険のカバー先でない日系電話帖に載っている歯科に電話するか…。)

 

あと、いくら医師が日本語を話す日本人であったとしても、受付の人まで日本語を話すとは限りません。ここは頑張って英語でアポ入れするか、多少でも英語を話せる友人に手伝って貰うと良いと思います。予約時に、どういう症状でかかりたいのか?くらいは聞かれます。